
本社
竹中工務店では近年、増え続けるサーバー運用・管理の負荷を削減するためサーバーの統合を課題としていました。一方で、基幹システムが稼動するIBMホストもリプレース時期を迎え、次期ホストを検討する中で計画したのが、IBMホストのz800上でOS/390環境の基幹システムとz/LINUX上のグループウェアを共存させるというシステム構築でした。確実かつ安定稼動が絶対条件とされる中、KELでは徹底した検証を繰り返して、この命題をクリアし、全社8,000クライアントが利用するdesknet’s環境の構築を実現しました。「KELさんの検証があってこそ実現したシステムであり、大きな貢献を果たしてくれました」と語る同社インフォメーションマネジメントセンター(IMC)の事務システムソリューション担当部長田中龍男氏をはじめ、インフラ運用担当課長の野田新一氏、同主任の高橋均氏にお話を伺いました。
日本を代表する総合建設業である竹中工務店は、1610年に名古屋で神社仏閣の造営を業として創業。「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」という経営理念の基、同社は一貫して、質的向上と、それぞれの時代が求める品質精度以上の基準を課して、社会から信頼を得られる企業となることを目指してきました。
近年の社会の変化の中で同社は「人への優しさ」を重要な視点として、「共生」「安心」「幸せ」「歓び」「育み」「再生」「伝統」といった建築に対する「想い」をかたちにしていくよう積極的な提案を行っています。最近、話題となった主な作品としては、新工法とITを活用した「国立国会図書館関西館」、大阪の商業施設「HOOP(フープ)」、東京の「アクアシティお台場」、横浜の「赤レンガ倉庫」などのほか、世界中を熱狂させた2002FIFAワールドカップの会場とな った札幌ドームをはじめ、国内の主要なドーム型競技場の建設を広く手がけてきたことでも広く知られています。
その竹中工務店では、業務の拡大、多様化などに伴って情報系システムのサーバー数が増加。こうしたオープン系のサーバーはそれぞれ個別に運用されていたことから、同社システムの運用を担うインフォメーションマネジメントセンター(IMC)の管理を複雑化させる大きな要因となっていました。この管理負荷を軽減するため、サーバーの統合を課題としていました。
一方、基幹システムが稼動するIBMホストもリプレース時期を迎えており、次期ホストの検討が開始されていました。「2002年にz800が発表され、パフォーマンスや信頼性などにおいて最適なマシンと考え、導入の本格的な検討を開始しました。そして、この時同時に以前からの課題であったオープン系サーバーの統合運用もホスト上で実現できないかと考えたのです」とIMC の主任でインフラ運用担当の高橋均氏は語ります。
そのホスト上に統合するオープン系システムとしたのがグループウェアでした。同社では以前より、単独のスケジュール管理ソフトなどを導入していましたが、高いレベルの情報共有を可能とし、業務効率化を図っていくには、豊富な機能を備えるグループウェアが不可欠であり、全社規模で採用できる拡張性の高い製品であることも不可欠だったといいます。しかも、すでにある支店でグループウェア導入の要望があがっており、これを認めると、また、個別運用されるサーバーが増え、管理負荷が一層増加してしまいます。そこで、一元管理できる環境下での運用が必須でした。
「ここでの大きな課題は、基幹システムが稼動するz/800の中に、全社規模のオープン系グループウェアを取り込み、運用をOS/390 の基幹系の手順で行い、ハードウェア資産共有とあわせ運用管理コストの削減の実現を図ることでした」と、IMCの事務システムソリューション担当部長田中龍男氏は語り、次のように説明します。
「そこで、管理を複雑にしないため、クライアント側に余計なモジュールを持たせないWebベースのグループウェアとして、『desknet’s』等の3製品を候補とし、その中から、コストパフォーマンスが高く、z800のz/LINUX上での確実で安定した稼動が実現できると確信できたdesknet’sを最終的に選択しました。この際に、z/LINUXでの稼動を徹底して検証してくれたのがKEL さんでした」
「検証は2002年7月より8月半ばまで行われ、KELさんの大阪支社でz/LINUX上で安定して稼動するdesknet’sのデモを見せてもらった後、9月末にz800の購入を決定しました。やはり基幹システム上で共存させる以上、確実かつ安定した稼動が保証されない限り、採用できなかったと思います。しかも、z/LINUX上でのdesknet’sの稼動は、これまで前例がないだけに冒険でもありました。その意味からも、KELさんの検証があってこそ実現したシステムであり、障害究明も非常に迅速に対応してもらうなど、大きな貢献を果たしてくれました」と田中氏は高く評価します。
竹中工務店では、2002年11月よりまず、NTサーバー上でdesknet’sスタンダード版での運用を開始し、2003年2月にz/LINUX上の desknet’sエンタープライズ版へと移行しました。この際にも、スタンダード版からエンタープライズ版へのデータ移行サービスやツールがない事もあり、KELが全面的にサポートし、試行錯誤を繰り返しながら、データ移行を進めました。

「ホスト上で基幹システムとグループウェアの共存が実現したことで、当初の目的であったサーバーを増設せず、全社規模の大規模な新システムが構築でき、しかも、高可用性も実現しています」と田中氏は強調します。
現在の竹中工務店におけるdesknet’sの利用状況ですが、全20機能のうち11機能を利用しており、中でもスケジュー ル、伝言・所在、設備予約、インフォメーション(掲示板)、回覧板の機能がよく活用されているといいます。
「グループウェア導入のニーズは、従来より各本支店・部門レベルでありましたが、市販ソフトは小規模対応のものが多く、全社レベルでの情報共有、また部門での運用負担を考え、積極的には採用していませんでした。全社レベルでのグループウェアを稼働させる環境を構築することは大きな課題でした」とIMCのインフラ運用担当課長の野田新一氏は語ります。
野田氏は、「全社展開にあたっては、KELさんのサポートも受けながら、IMCで運用および操作方法の社内教育を行っていますが、大変スムースに行われており、システム自体についてもこれまで特にトラブルはなく、順調に展開できています」と語ります。
最後に田中氏は、「KELさんと当社とは、すでに30年近い付き合いがあり、ストレージ、プリンター、ネットワーク機器、そしてシステム全般に渡るサポート・サービスを導入しています。特に、ホストシステムとの連携技術には高い信頼を寄せています」と話します。加えてKELは、竹中工務店の全国の主要拠点においても、各専任のサポート担当を置き、さまざまなご要望にいち早く対処できる体制を整えてきました。
「今回の基幹システムとdesknet’s がz800上で共存するという初のシステム構築が成功したのも、こうしたクリティカルなシステムにおける豊富なノウハウと技術が裏打ちしているのだと思います」 と語って下さいました。
| 社名 | 株式会社竹中工務店 |
|---|---|
| 設立 | 1909年 |
| 社員数 | 7,936名 |
| 資本金 | 500億円 |
| 所在地 | 大阪市中央区本町4丁目1-13 |