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クラシエ製薬株式会社様(導入事例)

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DELL EMC
IBM

「Data Domain」でIBM iの統合バックアップ環境を構築
テープからストレージへの移行で省力化・効率化を実現

クラシエグループで薬品事業を手がけるクラシエ製薬株式会社様(以下、クラシエ製薬様)は、IBMのエンタープライズ向けマシン(AS/400、IBM i)を用いた基幹系システムを刷新――データセンターへの移行とともに1台のマシンに集約したのを機に、テープ装置によるデータバックアップ環境の見直しにも着手。EMC社の「Data Domain」を導入し、効率的なデータバックアップの仕組みを構築しました。「IBM iの安定稼働とバックアップの運用方法の維持」を適えるために、KELが提案した「Data Domain」とアドオン機能「IBM i対応オプション」の組み合わせ。当時は日本で先例のないデータバックアップ環境再構築の背景とその効果について、情報システムグループの別納欣也氏、大塚大氏にお話を伺いました。


(写真)クラシエ製薬様
本社ビル

基幹系システムの統合を機にバックアップ環境も全面的に見直し

トイレタリー・コスメティックス、薬品、食品の3事業で毎日の暮らしを支える多様な商品を提供しているクラシエグループの中で、クラシエ製薬様は、70余年の歴史を有する薬品事業を担当。漢方薬を中心とした医療用医薬品と一般用医薬品の製造・販売を自社一貫体制で展開しています。

クラシエ製薬様では15年以上にわたって、事業の基盤となる基幹系システムにIBM AS/400、IBM iを採用してきました。その運用形態を大きく見直すこととなったのは2011年。「それまではグループ本社ビルに2台、物流拠点2カ所に各1台のコンピュータを配備していましたが、本社に設置したマシンが更新時期を迎えたタイミングで、グループ共通のデータセンターを移転し利用拡大を推進するという話が持ち上がりました。そこで当社も検討を重ね、計4台のマシンをIBM iの最新モデル1台に統合してデータセンターに配備することを決めました」と、情報システムグループ 課長の別納欣也氏は説明します。

  そして、基幹系システムの刷新に合わせて、種々の課題を抱えていたテープ装置によるデータバックアップ環境も全面的に見直されることとなりました。


(写真)クラシエ製薬株式会社
情報システムグループ 課長
別納 欣也 氏

オープン系で採用した「Data Domain」が IBM iのバックアップでも最適解に

従来のデータバックアップは、4台のコンピュータそれぞれにテープ装置を接続して行っていました。そのため、テープメディアの入れ替えの手間、外部保管にかかる手続きや運搬費用などが課題となっていました。さらに、「テープ装置もテープメディアの規格も一様でなく、マシンごとに運用が異なっていたことも問題でした」と、情報システムグループ 課長の大塚大氏は語ります。中長期的な視点で、使用しているテープ装置やテープメディアが入手できなくなれば、ストックしてきたデータをリストア可能な状態にするためのテープメディア変換などに膨大な手間がかかることになるからです。

こうした課題を解決する手立てとして、新たな基幹系システムではストレージシステムによるバックアップ環境を構築することにしました。

しかし、ソリューション提案を依頼した複数のSI会社からは、納得できる答えを得られませんでした。「いずれの提案も、オープン系サーバー経由でストレージにバックアップを取る形式だったため、手順の複雑さが気にかかりました。しかも、IBM i上にエージェントプログラムをインストールする必要があったので、安定稼働を絶対条件としている基幹系システムには不向きだと感じました」と、別納氏は話します。

基幹系システム刷新の最終決裁は、バックアップ環境の仕様決定待ちとなり、2012年頭からの本格運用を考えると、タイムリミットが迫っていました。

そうした状況下で思い浮かんだのが、オープン系サーバーのバックアップ環境として導入を進めていた「Data Domain」でした。「これはKELの提案で採用したもので、IBM iにも対応可能だということを余談で聞いていました。そこで、当社の要望に適うものかどうか確かめようと、急いでKELに連絡したのです」(別納氏)

KELから説明を受けた具体的なソリューションは、Data Domainに「IBM i対応オプション」をアドオンすることで、IBM TS3500テープライブラリのエミュレート(仮想テープライブラリ機能)を実現するもので、これにより、テープ装置から運用方法を変えることなく、IBM iの標準コマンドでData Domainへの直接バックアップやリストアが行えるとのことでした。

別納氏と大塚氏は口を揃えて、「まさに理想の提案内容でしたが、見たことも聞いたこともない仕組みだったので、『本当の話なのか』という疑念が先に湧いてきました」と、そのときを振り返ります。確証が持てないものの採用を決めることはできませんでした。

そこでKELは急遽、自社の検証センターに実機環境を構築。エンジニアをアサインしてデモを実施。その場に足を運んだ両氏は、実際の操作感なども確かめ、間違いなく使えるものであることを納得しました。別納氏はさらに、「もし導入後に何らかのトラブルが起こったとしても、しっかりした検証環境を有するKELに任せれば大丈夫だと思いました」と付け加えます。


(写真)クラシエ製薬株式会社
情報システムグループ
課長
大塚 大 氏

重複除外機能により、データ蓄積効率も予想以上の成果

システム設計・構築を3カ月ほどで終え、新しい基幹系システムとバックアップ環境は2011年12月末日から稼働を開始しました。

データセンターに設置された1台のIBM iには、従来の4台のコンピュータを集約するために論理パーティションで4区画を割り当てました。そして、各区画からファイバチャネルをFCスイッチに収容し、4台の仮想テープライブラリとして振る舞うData Domain(DD610)と接続しています。さらにグループ本社ビルにもData Domainを導入し、データセンター内に蓄積しているバックアップデータのレプリケーションを行っています。

バックアップの運用方法は、「最初にIBM iの区画ごとのバックアップ時間帯を多少調整した程度で、従来から何も変更していません」と大塚氏は言います。そのうえで、テープメディアがディスクストレージに置き換ったことによるバックアップやリストアの大幅な高速化、保管にかかる手間やコストの削減など、効率化・省力化で大きな効果を得ることができています。「日次と月次のデータバックアップが重なる日でも、以前は深夜帯ですべて完了させるためのスケジュール調整に苦労していましたが、現在はあれこれと考えることなく余裕を持って作業を遂行できます」(大塚氏)

別納氏は、Data Domainの重複除外機能によるデータ蓄積効率についても高く評価します。レプリケーション時には同機能によってデータ量が大幅に削減されるため、ネットワークへの負荷も軽く、短時間でのレプリケーションが実現されています。また、データの蓄積量も、単純に積み上げればすでにディスクが満杯になる計算ですが、実際には総容量の10%にも達しておらず、このまま運用を続けても15%を超えることはないと見ています。

「これほどの効果があるとは予想もしていませんでした。空き容量をどう活用していくか思案しています」と別納氏。その具体案として、月次データや古い世代のバックアップデータなど長期保存が必要なデータの取り込みを検討しています。

システム基盤全体のバックアップ環境として
「Data Domain」のさらなる有効活用を目指す

さて、クラシエ製薬様では2012年9月、基幹系システムよりも先にData Domainによるバックアップ環境を構築したオープン系サーバーについて、レプリケーション用途にData Domainを追加導入しました。「IBM iの仕組みでネットワーク経由のレプリケーションが問題なく実施できることが証明されたので、適用領域を広げることにしました」と、大塚氏は話します。

同社では今後、システム基盤全体を支えるバックアップストレージとしてData Domainをさらに有効活用していく計画も立てています。

そして別納氏は、「KELとの付き合いは長いものの、以前はネットワークやプリンター関連での取引が主でしたが、この間のやり取りで、オープン系サーバーでもIBM iでも高い技術力とサポート力を有していることが分かりました。次の機会には、基幹系システム本体の更新についても提案を依頼する有力候補の1社にしようと思っています」と、KELへの今後の期待も膨らませています。

プロフィール紹介

社名クラシエ製薬株式会社 (http://www.kracie.co.jp/)
所在地東京都港区海岸3-20-20
設 立2006年5月
従業員数642人
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