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京都市役所様(導入事例)

キーワード
導入事例
エンタープライズ・ストレージ
バックアップ・DR
クラウド
仮想化・統合化
ベンダー
Cisco Systems
NetApp

短納期を実現した垂直統合型システム「FlexPod」サーバー集約とDR対策を柔軟に実現する仮想化基盤を構築

 東日本大震災を機に地方自治体における情報システムのあり方が見直されています。人口約147万人を抱える政令指定都市・京都市においても例外ではなく、この度、災害対策の強化を念頭に置いたシステム基盤の再構築を実施しました。KELが提供する垂直統合型システム「FlexPod」により、短期間での仮想化基盤の構築を実現。所内に分散する物理サーバーの統合と将来のDRサイト構築を可能とする柔軟な プラットフォームを整備しました。導入に携わった情報化推進室の方々にお話を伺いました。

千年の都・京都を支える強固な情報基盤を
東日本大震災を機に仮想化基盤を推進

 面積827.9平方キロメートル、人口約147万人(2014年6月現在)の京都市は、政令都市に指定され、上京区、中京区、下京区をはじめ、 11の区から構成されます。歴史的には794年に日本の首都となった平安京を基盤とする都市で、「千年の都」とも呼ばれ、いまも中心市街地をみると、平安京の名残である東西・南北に伸びた碁盤の目状の街並が特徴的です。
 全国の市の中で推計人口第7位と、京阪神大都市圏の一角を担う京都市では、ITを活用した情報化に早くから取り組んでおり、行政・教育・観光などのサービス提供や行政と各分野でITの総合的な活用を推進しています。そうした中、「情報のリスクマネジメント」が近年、重要な課題となっています。
 その一環として、京都市役所様では、2014年2月、FlexPodを活用した仮想化基盤を構築しました。これにより、所内に分散する物理 サーバーの統合と近い将来のDRサイト構築を可能とする柔軟なシステム基盤づくりに成功しました。

 構築の背景について、情報化推進室長の中村好宏氏は「東日本大震災を機に、自治体は災害対策の意識を大きく変える必要に迫られた」と語ります。
「それまで自治体はBCPを考えるとき、『データさえ遠隔地にバックアップしておけばシステムは復旧できる』、『システムが被災しても修理すれば復旧できる』と思いこんでいたところがありました。しかし、東日本大震災を経験して、自然の脅威はシステムを完全に消失させ、壊滅的な状態にするという現実を突き付けられました。このことを回避するBCP対策を考えていく上で、仮想化基盤の構築は避けられない選択でした」(中村氏)


京都市 総合企画局 情報化推進室長
中村 好宏 氏

短納期に応えた、垂直統合型システムFlexPod
KELのNetApp実績とノウハウを評価

 そこで情報化推進室では、管轄するサーバーのリースアップが2014年2月に控えていたこともあり、これを機に所内に散在するサーバーを仮想化基盤上に集約することを2013年春頃から検討し始めました。それまで各部門で管理するシステムについては、部門ごとに個別に調達して、部門またはデータセンターにバラバラに設置しており、「各部門からサーバーやネットワーク構築に関する問い合わせも多く、ウイルス対策やデータのバックアップも十分ではなかった」と情報化推進室・システム基盤最適化係長の太田吉範氏は語ります。
 「実は、その前年に仮想サーバーに向けて、所内の約150台のサーバーの使用状況を調査しています。調べてみると、CPU使用率はほとんどが10%未満、ストレージでも約50%程度で、かなり無駄があるという結論を得ていました。物理サーバーと仮想サーバーとのコスト比較も当時行い、コスト的にも仮想化基盤上へのサーバー統合は有効だと判断しました」(太田氏)
 
 オンプレミスでの仮想化基盤の構築に向け、ベンダー各社に声を掛けたという。サーバーのリースアップが迫る中、「短納期であることが絶対条件だった」と情報化推進室・システム基盤最適化担当の落石剛正氏は振り返ります。「こうした時間的な制約の中では、短納期かつ信頼性の高い『垂直統合型システム』が非常に有効なソリューションのひとつでした。数ある垂直統合型システムを検討したところ、我々の要求を満たしたのが、KELが紹介してくれたFlexPodでした」(落石氏)
 FlexPodは、物理サーバーにCISCO UCS Maneger、統合ネットワークにCisco Nexusスイッチ、統合ストレージにNetApp FASシリー ズを据えた垂直統合型システムソリューション。事前にメーカー検証済みのため、短期間でのスムーズなシステム導入が可能です。また、スケールアウト型で柔軟に拡張でき、サービスレベルに応じたQoSを自由に設定できるなど、シンプルな構成でありながら拡張性の高さ、運用・保守の容易さが特長です。情報化推進室では、これらのメリットに加えて、KELが持つNetAppの数多くの導入実績も判断材料だったといいます。「将来的には、NetAppのSnapMirror機能を利用したDR対策も考慮に入れていましたので、その辺りのノウハウにも期待しました」(落石氏)



写真上:京都市 総合企画局 情報化推進室
システム基盤最適化係長
太田 吉範 氏

写真下:京都市 総合企画局 情報化推進室
システム基盤最適化担当
落石 剛正 氏

仮想化基盤構築により、データセンターコストを削減、
運用負荷の軽減にも効果

 導入の課程においては、大きなトラブルもなく、順調に作業が進んだといいます。今回、要件のひとつに「ドキュメンテーション」を挙げており、この点においても「KELとの丁寧なやり取りのおかげで、満足のいくドキュメントが仕上がった」と太田氏はいいます。
 こうして2014年2月にカットオーバーした新しい仮想化基盤システムは、Cisco UCS Blade Chassis、Cisco Blade Server、Cisco UCS Fabric Interconnect 6248UP、Cisco Nexus 5548UP、NetApp FAS3220をハードウェア構成とし、VMware vSphereによる仮想化プラットフォームを実現しています。
 開始時点では、LGWAN関連サーバーや情報化推進室の統合管理システムのサーバーなど、10サーバーが新システム上に統合され、随時、 集約していく予定です。「今年度中に庶務事務システム、財務会計システムをはじめ、約70サーバーが仮想化基盤上に乗る計画です。段階的に進めながら、2017年度末までに約150サーバーの集約を完了させる予定です。将来的にはデータセンターのラック数削減によるコスト効果が見えてくるでしょう」と落石氏は語ります。


 また、今後は各部門が個別にサーバーを調達する必要がなくなり、本業に専念できるというメリットも期待できます。当然、問い合わせの数も減ることが予想され、各部門が望むシステムの要件に合わせたサーバーを仮想化基盤上に情報化推進室が準備をするという、新しいスキームが整備されました。
 また、従来手間だった各部門の運用面における効果についても中村室長は話します。「何か細かなトラブルが起きた際でも、各部門の 担当者はハードウェアに対応する必要がなくなります。各部門には、自分たちの業務に直結したアプリケーションのレベルだけで、良いシステムを考えてもらえばいいわけです」(中村氏)

 こうした効率化の一方で、「サーバー集約のリスクも考慮しておく必要がある」と中村室長は続けます。「仮想化基盤上にサーバー集約した場合、万一のトラブルがあったときに影響が及ぶ範囲が広くなることも事実です。こうした責任とミッションの重さを我々、情報化推進室としては、しっかりと受け止めておく必要があります」(中村氏)


(写真)京都市役所庁舎

今後はクラウドへの移行を推進
最新のソリューション情報をKELに期待

基盤システムは“正常”に動くことが当たり前であり、万一の場合をいかに想定して対策ができるかが鍵といえます。その対策のひとつとして、情報推進室では近々にDRサイトの構築を予定しているといいます。今回の仮想化基盤の構築により、NetAppのSnapMirror機能を利用した災害対策もスムーズに行えます。
 さらに次のステップとして、落石氏はこう語ります。「もちろん社会の情勢を見極めつつですが、今回の仮想化基盤上にサーバー集約ができた後は、外に出せるものはクラウド上に置くことを検討しています」(落石氏)

 そのためには「市が抱える情報システムの棚卸しが必要」と中村室長は強調します。「情報資産を仕分けしながら、担保されるセキュリティのレベルに応じて、パブリックやプライベートなど、さまざまなクラウドサービスを組み合わせながら活用していくことが有益だと思います。自治体だからといって、オンプレミスでなければならない理由はないですから」(中村氏)
 スマートフォンやタブレットなどの情報端末の普及に伴い、住民の情報ニーズはこれまで以上に高まることは容易に予想できます。限られた自治体予算の中では、情報システムにかかるコストの削減は使命ともいえます。そうした状況下では、クラウド化は有力な選択肢といえます。 一方で、BCP対策としてシンクライアントによるリモートアクセス環境の整備も自治体が抱えるテーマのひとつです。情報化推進室においても、万一の災害で役所に行けなくても、業務を継続できる環境について検討を進めているといいます。「今回、仮想化基盤を構築したことで、時代やニーズに合った形でフレキシブルに移行できる」と中村室長は語ります。

 地方自治体の情報システムが変革を迎える中、KELへの期待も小さくありません。「KELならではのマルチベンダの視点は、我々にとって非常に有益なものです。今後も最新のソリューション情報を期待しています」(中村氏)

プロフィール紹介

自治体名京都市(京都市役所)
所在地京都府京都市中京区寺町通御池上ル上本能寺前町488
市政施行1889年4月
人口1,470,415名(2014年6月現在)
市のシンボル木/シダレヤナギ、タカオカエデ
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